学びのタイミング
大切なことだから教えたいのに、子どもが話を聞かない、子どもの集中力が続かないということありませんか?
教えるのに最適なタイミングは子どもがそれに興味を持った時です。
先日、お年玉の話題で盛り上がった5歳児と6歳児。
「私、一万円たまったよ!」「何する?何買う?」なんてワクワクお話しがとまらない。
で、彼女たち「生きていく上で一番大切なものはお金!」と結論づけました。
ここで、ちょっと質問。
母「はて。お金っていったい何なんだろうね。一万円って、何なんだろうね。」
5歳6歳しばらく沈黙(笑)
子「紙・・・」
親「うん。ただの紙だね・・。本当に一番大事なの?」
子「でも、お金が沢山あれば、家も建てられるし、旅行にも行けるし、食べ物も手に入るでしょ?」
親「今は、お金で働いてくれる人がいるし、お金と交換できる物が溢れてるからね。働く人がすっごく少なくなったり、交換できる物がすっごく少なくなったらどうなる?」
子「・・・お金があっても買えなくなる!」
親「そうよね。日本は今から働ける人、少なくなっていくと言われているよ?」
子「じゃあ、なぜお母さん達は働いてお金を稼ぐの?どうして、なんでも自分で作らないの?つくればいいのに!」
親「家、頑張ればつくれるかな・・・。しかし、いま飲んでるコーヒー、日本では育たないぞ?」
子「え!コーヒー、日本じゃ育たないの!?どこなら育つの!?」
5歳と6歳が鋭い質問返しながら、楽しそうに話についてくるのです。
お金で買ったものを、作ってくれる人、運んでくれる人、お店に並べてくれる人、見えないところで沢山の人が動いてくれているんだね。
お金を払う人が偉いというわけではなさそうだね。
働いてサービスを提供してくれる人がいるからお金が価値を持つんだね。
というところから、コーヒーベルトの話や、お金の起源の話、為替の話など、ちょいとややこしいかな?と思う話に展開するのですが、大~好きなお金についてのお話に5歳と6歳が飽きずについてくるのです。
人間は自分が関心のあることはいくらでも頭に入ります。
無理やり教え込まなくても、その子が興味を持ったときに、一緒に考えたり調べたりすると、お互いに楽しく学べます。
そして、最初の興味づけには「楽しい!」「面白い!」といった、プラスの感情と紐づく体験をさせてあげることです。
遊びなくして学びが成立しない理由がここにあります。
この5歳児と6歳児は、今年スキーデビューしました。彼女たちには、ちょっとチャレンジングな雪遊び体験です。
しかし、さすが自己肯定感の高い幼児たち。たった1日そこらで、まるで自分がスキーの天才であるかのように自信満々な口ぶりです。
「こうやったら転んだよ!」「リフトから落ちたよ!」と失敗ですら自慢げに話してくれます。
大人は最小限のアドバイスと補助だけ。転ばない方法やリフトに上手に乗る方法を、彼女たちは自ら考えて実践しながら学んでいます。
日本の教育体制構築に携わった教育学者ジョン・デューイは、教師が一方的に知識を教える系統学習よりも問題解決型・実践型の学習の方が教育効果が高いと述べています。そして日本の学校では、ジョン・デューイが効果的でないとした系統学習中心のカリキュラムが組まれています。人間は関心のあることしか頭に入りませんから、一方的に知識を教わる系統学習の効率が悪いのは当然です。
なんだか、おかしいですね。
何を意図した教育なのでしょうか。
学校以外での学び。楽しい遊び体験や興味を持ったことの探究を大切にしていきましょう☆